Ant/Condition のバックアップ(No.18)

概要

Conditionタスクを使って、例えばディレクトリの有無などによる条件で、Targetタスクを実行するかどうかを振り分けます。

Scriptタスクを使用する方法は、AntのScriptタスク中でif文を使った条件分岐を行うに移動しました。

サンプルターゲット

<!-- リソースディレクトリが存在すれば、プロパティ:have.resourcesは真 -->
<condition property="have.resources">
  <available file="${res.dir}" />
</condition>
<!-- ターゲット:prepare-resourceは、プロパティ:have.resourcesが
真の場合実行される -->
<target name="prepare-resource" depends="prepare" if="have.resources">
  <!-- 以下、ビルド用のリソースディレクトリを作って、リソースをコピー -->
  <mkdir dir="${build.res}" />
  <native2ascii encoding="UTF-8" src="${res.dir}" dest="${build.res}"
                includes="**/*.properties.utf8" ext="" />
  <copy todir="${build.res}">
    <fileset dir="${res.dir}" excludes="**/*.properties.*, **/*.bak" />
  </copy>
</target>
...省略...
<!-- ターゲット:compileで、ターゲット:prepare-resourceは呼び出されるが、
  実行されるかどうかはプロパティ:have.resourcesの値による -->
<target name="compile" depends="prepare-src, prepare-resource">
  <javac srcdir="${build.src}"
         destdir="${build.dest}"
         encoding="${compile.encoding}"
         debug="${compile.debug}"
         optimize="${compile.optimize}"
         source="${compile.source}"
         deprecation="${compile.deprecation}"
         classpathref="project.class.path"
  />
</target>

解説

上記のサンプルでは、Conditionタスクを使って、have.resourcesプロパティに真偽を代入しています。

prepare-resourceターゲットは、propertiesファイルをユニコードエスケープしますが、これは、have.resourcesプロパティが真(if="have.resources")の場合だけ実行されます。このため、リソースディレクトリが無い(エスケープするpropertiesファイルが無い)場合、あとでcompileターゲットで、prepare-resourceターゲットは呼び出されていますが、何もしないというサンプルになっています。

以下は、同様にConditionタスクを使って、libディレクトリが存在する場合、その下にあるjarファイルをパスに含めるように上書きするためのサンプルです。

<path id="project.class.path">
  <pathelement location="${build.dest}" />
  <pathelement path="${java.class.path}" />
</path>
<condition property="have.library">
  <available file="${lib.dir}" />
</condition>
<target name="init" if="have.library">
  <path id="project.class.path">
    <pathelement location="${build.dest}" />
    <fileset dir="${lib.dir}">
      <include name="*.jar" />
    </fileset>
    <pathelement path="${java.class.path}" />
  </path>
</target>

参考リンク

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