概要

Antは、Javaベースのビルドツールです。理論的には、makeの欠点がないmakeの一種です(Ant翻訳より引用)。

このページでは、JavaベースのビルドツールであるAntの使い方についてメモしています。

インストールと環境変数の設定

Apache Ant - Welcomeなどからダウンロードしたアーカイブを展開して、そこを環境変数ANT_HOMEに設定します。「システムのプロパティ→詳細設定→環境変数」で、ANT_HOMEを新規作成、もしくは編集してください。

ant_home.png

また、%ANT_HOME%\bin\ant.batを使うために、パスを通しておきます。「システムのプロパティ→詳細設定→環境変数」で、Pathを編集してください。

ant_path.png

タスクのサンプル

build.xml、タスクなどのサンプルや、その他のちょっとしたTipsなどを、以下別ページにまとめています。

AntのConditionタスクで条件分岐を行う

Conditionタスクを使って、例えばディレクトリの有無などによる条件で、Targetタスクを実行するかどうかを振り分けます。

AntのScriptタスク中でif文を使った条件分岐を行う

Conditionタスクの条件が複雑になるようなら、<script language="javascript">タスクなどでif文を使う方法もあります。

AntのTaskを自作

AntTaskを自作し、これを利用する方法をテストします。

AntのScriptタスクでJavaScriptを使用する

AntScriptタスクでJavaScriptを使用し、簡単なタスクを作成、実行します。

AntのJarタスクで実行可能なJarファイルの作成

Antを使って、Windows環境などでダブルクリックすると起動するJarファイルを作成します。

AntでOutOfMemoryErrorが発生する場合

Antを実行するとOutOfMemoryErrorが発生する場合の処置方法について解説しています。

AntのプロパティファイルをXMLにする

プロパティファイルのエンコーディングなどを気にせずに使えるように、AntのプロパティファイルをXMLにしてみます。

Antで子フォルダのbuild.xmlを全部実行

Subantタスクを使って、一度に全部同じターゲットで子フォルダのbuild.xmlを実行します。

Antのbasedirを子フォルダに変更して全部実行

basedirをカレントディレクトリ(${user.dir})とは別の場所に指定して、ant.batを実行します。

AntでFindBugsを実行する

AntからFindBugsを実行します。

AntでPMDを実行する

AntからPMDを実行します。

targetのサンプル

Checkstyleタスク

  <condition property="have.checkstyle">
    <available file="${env.CHECKSTYLE_JAR}" />
  </condition>
  <target name="checkstyle" if="have.checkstyle">
    <taskdef resource="com/puppycrawl/tools/checkstyle/ant/checkstyle-ant-task.properties"
            classpath="${env.CHECKSTYLE_JAR}" />
    <mkdir dir="${build.reports}" />
    <checkstyle config="${user.dir}/checks.xml" failOnViolation="false">
      <formatter type="plain" />
      <formatter type="xml" toFile="${build.reports}/checkstyle-result.xml" />
      <fileset dir="${src.dir}">
        <include name="**/*.java" />
      </fileset>
    </checkstyle>
  </target>

Scpタスク

  <path id="jsch.path">
    <property name="scp.userid" value="${env.SCP_USERID}" />
    <property name="scp.server" value="${env.SCP_SERVER}" />
    <property name="scp.remotedir" value="${env.SCP_BASEDIR}" />
    <pathelement location="${ant.home}/lib/ant-jsch.jar" />
    <!-- http://www.jcraft.com/jsch/ からダウンロードして${ant.home}/lib/以下にコピー -->
    <pathelement location="${ant.home}/lib/jsch-0.1.53.jar" />
  </path>
  <target name="scp">
    <taskdef name="scp" classname="org.apache.tools.ant.taskdefs.optional.ssh.Scp"
                     classpathref="jsch.path" />
    <!-- scp.userなどは、環境変数またはant scp -Dscp.user=fooなどで指定 -->
    <scp todir="${scp.user}@${scp.server}:${scp.remotedir}"
       keyfile="${user.home}/.ssh/id_rsa" trust="yes">
      <fileset refid="scp.upload.fileset" />
    </scp>
  </target>

その他

buildfileオプション

build.xmlファイルを作ってコマンドプロンプトからant.batを実行します。引数が無い場合、カレントフォルダにあるbuild.xmlが使用されます。

ant

任意のbuild.xmlを使いたいときは、以下のようなオプションを使って指定します。

ant -buildfile "c:\hoge project\hoge_build.xml"
ant -f "c:\hoge project\hoge_build.xml"

xyzzyなどから、ant.batをサブプロセス(C-x &)として実行する場合は、-emacsオプションを追加します。このオプションをつけると、xyzzyのバッファに表示されたエラー上でF10キー(標準のキーバインドでは、F11キーを押すと次のエラーへ移動)を押すだけで、そのエラーの出たファイルの該当する行に、自動的にジャンプすることができます。

ant -emacs -buildfile "c:\hoge\build.xml"
ant -e -f "c:\hoge\build.xml"

build.xmlファイル

ネットを検索すれば、いろんなbuild.xmlが見つかるので、まずはその中からサンプルを選び、マニュアル(日本語訳)を見ながら修正すると、手っ取り早く作成することができます。

  • build.xmlbuild.propertiesのサンプル
    • http://ateraimemo.com/data/ant/build.zip
    • このbuild.zipファイルには、ソースコードのほかに、build.xmlbuild.propertiesを添付しています。build.propertiesは、環境依存しそうな記述をbuild.xmlから抜き出したプロパティファイルです。JDOMなどから拾ってきた記述を追加、編集したりして作成しています。実際に使用する場合は、build.propertiesファイルを環境に合わせて編集してください。そのまま使用する場合は、build.xmlを展開し、src/javaフォルダ以下にソースコード(Shift_JIS)を置いてください。
  • Java Swing Tips以下のサンプル
    • http://ateraimemo.com/swing/toolbarlayout/src.zip
    • このサイトのJava Swing Tipsのサンプルに添付されているbuild.xmlはすべて同一です。こちらは、「build.xmlbuild.propertiesのサンプル」とは違い、ソースコードはUTF-8で、build.propertiesではなく、xmlファイル(properties.xml)をプロパティファイルとして使用しています。

参考リンク

コメント